間ヒロの週末丁寧連載

ズボラ連載という一言矛盾を脱し、週一の丁寧を目指しています

パンの記憶

数ヶ月ぶりに生理がきていた。急に腰が重く感じる。あ〜やだやだ。仕方ないのでパウチのブラックサンダーをパクパクと食らう。

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これ

ちいちゃいブラックサンダーがぽこぽこ入っているのだが、商品名は「ブラックサンダー雷の女神様 プリティスタイル」。雷の女神様?買う時にも若干の違和感を感じたが、ノーマルのブラックサンダー黒い雷神 おいしさイナズマ級!だったか。なるほど、商品開発会議の歴史を偲ばせる良いネーミングだ。立方体に近いころころしたフォルムゆえに、「プリティスタイル」というのにも何やら納得感が出てきた。ちなみに、「ビッグサンダーIII 黒い巨雷神 エピソードIII  雷神亭チョコチョコ‼︎!」という商品もあるようだ。安心してくれ。これは私の妄想ではない。雷神亭チョコチョコは実在する。

 

お昼前に大学生協でパンをふたつ、買った。今日は時間が早いからかラインナップが豊富だ。普段は見かけないパンたちにテンションが上がる。おかずパンは明太子にしよう。菓子パンは、うーん、紅茶のメロンパン気になるなあ、あー、パンオショコラもいいなあ、ドーナツもある、お!スイートポテトパン、これおいしそう!と思い手に取り、会計を済ませた後、あ…これ食べたことある気がする…と我に返った。やっぱり食べたことある気がするな…と確かめるように食べていると、友人に「それ好きやね〜!」と言われた。え? 聞くと、彼女にオススメしていたことまであるらしい。なんだその怖い話は。食べることが大好きなくせに、適当すぎる。「私の人生って大体がこんな感じなんだろうな」と小ショックを受けざるを得なかった。

 

生協のパンは少し小さいのでいつもふたつでは足りないのだが、なぜかいつも足りる気がしてしまう。

果たして今日も足りなかったので、家で買っておいたサラダチキンを食べた。初めてのサラダチキンである。サラダチキン記念日。パックを開いて、その近未来的な造形に少し緊張する。なんだか臭いな、でも消費期限はまだまだ先だし大丈夫か、へえ、結構持つんだなあ、と、ぴったり3ステップの思考のうちに食べ終わった。うん、結構いけるな。何より、楽すぎる。パックをゴミ箱に捨てたあと「え、いまローストチキンを食べて片付けまで終えたのか。そんな、、私ただ冷蔵庫から出しただけ、、何もしていないのに、、」と無力感と幸福感の入り混じったような感覚に襲われた。「冷蔵庫からサラダチキン」ということわざが「棚からぼたもち」の意味で世間に受け入れられて行く日も、そう遠くないだろう。