間ヒロの週末丁寧連載

ズボラ連載という一言矛盾を脱し、週一の丁寧を目指しています

公園で日記を書いたが、読み返したらサイコパスだった

鳥の声、虫の音、池の水の動く音、
遠くで風がうなる音、風にさやめく草木の音、池で何かがたまに跳ね、私が土を踏みしめる音、人が砂利を歩く音、連れだった二人があ、水仙やぁ と立ち止まってまた離れてゆく、足音がテンポ良く近づいて、テンポ良く去ってゆく、木の机を叩く音がして振り返る、視線が通ったのか、通らぬのか、目が合ったのか、合わぬのか、すぐに前を向き、ふと木に導かれて上を向き、雲の動くのを見つめていたら、何ゆえここに開発を求むるのか、わからなくなり、尻に根が生え、このまま一緒になって、夜を迎え、そうして朝を迎えたいなどと思うのが、しかし夜は耐えれぬほどに冷え込みそうである。先より少し暗くなり、先とは泣く鳥の声も変わった。手先も少しかじかみ始め、思わず日付けを確認する。春服を着て久しい。この画面で暖をとろうとしたのか、虫がついた。読点ほどに小さい。払ったら、あえなく死んだ。帰ろう。